CRLと慶應MCC共催プログラムがめざすこと /保谷 範子

2011年2月24日

花田先生コーディネートの『キャリア・アドバイザー養成講座』運営を担当させて頂くようになってからまもなく7年。誤解を恐れずに申し上げると、先生の講義は“スルメ”のようであると思っています。 

一度聞いただけでは理解難しく、何度もお伺いするうちに、そして伺ったことを自身の生き方、働き方に折り重ねることにより、「先生が伝えようとしていることはこういうことかもしれない…」と体得していくように感じるものばかりです。それは、まるで“スルメ”を一度噛んだだけでは飲み込めず、噛み続けることで味が増すが如く、咀嚼することにより理解を深め自分のなかで徐々に息づいていくように思うのです。

先生はいつもおっしゃいます。大学としての教育機関が提供するものは“わかりやすさ“が第一に優先されるべきではないことを。

慶應MCCでは、「大人の学びのサードプレイス」を掲げビジネスパーソンを対象とした研修、講演の企画・運営をしており、慶應SFCキャリア・リソース・ラボラトリ(CRL)とは、2003年より共催にて次のプログラムを順次開講し、現在に続いています。

人事の機能と役割を再構築する『組織・人材プロフェッショナル養成講座』、組織の活性化と個人のキャリア自律をめざす『キャリア・アドバイザー養成講座』、経営課題に取り組み次なる成長戦略を描く『企業参謀養成講座』といったラインナップで、どれも実施期間は半年近くあり、仕事との両立を考えると参加には一定以上の覚悟を必要として頂くものばかりです。

そして、これらのプログラムは、簡単には解を見つけることができないことを学ぶ点においても、覚悟を要するものかもしれません。明日から即役立つといったハウツーやノウハウはありません。今の仕事を問い直し、未来につなげていくための土台となる考え方、フレームワークが展開され、講師からの話、参加者同士の対話にて共有したことを、どれだけ自分事として捉え日々の仕事に埋め込むことができるかが鍵となります。

先生は、開発、成長を意味する“Development”の語源は封筒(Envelop)のふたを開き中にあるものを“引き出す”という意味が込められていることを日々強調されます。CRLと慶應MCC共催プログラムが目指すことも単に知識を付与するのではなく、プログラムに参加し集う方々のなかにすでにあるものを“引き出し”お互いに高めていくことができるか・・・。それを目指した場づくりが大切であり、これこそが私たちのミッションであることを深く刻み、参加者皆さんが愉しみながら学び続けて頂けるためのプログラム運営に励んでいます。